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テナントの原状回復ガイドラインを分かりやすく解説

「テナント契約終了時の原状回復、どこまでやればいいの?」

「高額なテナント原状回復費用を請求をされたけど、これって払わないといけないの?」

テナント経営者なら誰もが一度は頭を悩ませる可能性のある「原状回復」問題。

退去時のトラブルは、時間と費用そして大きなストレスの原因となってしまいます。

そこで今回は、テナント原状回復ガイドラインの基礎知識から、トラブルを避けるための注意点や詳細まで分かりやすく解説していきます。

テナントの原状回復ガイドラインを分かりやすく解説

テナントの原状回復ガイドラインとは?

借りたテナントを返す際に原状回復させるためのルールとなる「原状回復ガイドライン」とは一体何なのかをまずは学んでいきましょう。

テナント契約終了時、借主は借りた部屋を「原状回復」して返却する義務があります。

しかし、現在も含め「原状回復」の範囲や費用負担をめぐって、貸主と借主の間でトラブルになるケースが後を絶ちません。

そこで、国土交通省は、トラブル防止のために「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を策定し、2004年と2020年に改訂しました。これが「テナント原状回復ガイドライン」と呼ばれるものです。

テナントの原状回復ガイドラインに則った原状回復とは?

まずは、テナント原状回復ガイドラインに則った、テナントの原状回復に関する基本的な知識を整理しておきましょう。

テナントの原状回復義務

「テナントの原状回復義務」とは、テナント契約終了時に借主が借りた部屋を入居時の状態に戻して返還する義務のことです。

これは借主が借りたものを元の状態に戻すという、民法上の「原状回復義務」に基づいています。

ただし「入居時の状態に戻す」と言っても、すべてを完全に元通りにする必要はありません。

「原状回復ガイドライン」では、借主が負担すべき範囲が明確に定められているので、次項にて詳しく紹介していきます。

テナントの原状回復が必要となるケース

テナントの原状回復ガイドラインによると、原状回復が必要となるのは、主にテナント契約が終了し部屋を明け渡す時です。

具体的には、以下のようなケースが考えられます。

  • 契約期間満了による退去
  • 借主都合による中途解約
  • 更新拒絶による退去

テナントの原状回復工事の具体的な範囲

テナントの原状回復工事の範囲は、テナントの原状回復ガイドラインに基づいて判断されます。

大きく分けて、次から紹介するような区分がありますので確認していきましょう。

借主負担としないものもある(経年変化・通常の使用による損耗)

経年変化や通常の使用によって生じた損耗は、借主は原状回復費用を負担する必要がありません。

具体例には、壁や天井のクロスや塗装の自然な色褪せなどがこれにあたります。

築年数経過によるクロスの黄ばみがあり、同様のクロスへの張替え費用などは貸主負担となるでしょう。

また床材のデスクや椅子の設置による小さな傷やへこみなども、 補修費用は貸主負担となります。

さらにエアコンや給湯器などの設備の経年劣化や日焼けによる畳やクロスの変色なども借主負担です。

ポイントとなるのは、経年変化や通常の使用の範囲内であれば借主は費用負担を免れられるという点でしょう。
しかし明らかに通常の使用範囲を超えていると判断された場合は、借主負担となる可能性があります。

借主負担となるもの(借主の故意・過失による損耗)

反対に借主の故意・過失、不注意、通常の使用を超える行為によって生じた損耗は、借主が原状回復費用を負担する必要があります。

たとえば喫煙による壁紙のヤニ汚れ黄ばみなどで壁紙の張替えが必要になった場合の費用は借主負担です。

またペットによる床や柱の傷などの補修費用は借主負担となるでしょう。

エアコンなどの設備品に関しても「フィルター清掃を怠った」など、借主側の過失によるエアコンの故障の場合、修理費用は借主負担になります。

絵画を飾るために釘やネジ穴を刺したなどの壁の損傷も補修費用は借主負担です。

借主側が費用を負担するポイントとしては、借主の責任で生じた損耗かどうかという点でしょう。

借主の責任で損耗が生じた場合には、借主が費用負担する必要があります。

ただし故意・過失の有無や通常の使用範囲を超えているかどうかの判断が難しいケースもあるため、注意が必要です。

貸主と借主で協議するもの(設備の修理・交換など)

ここまでテナントの原状回復において、借主負担とするのか貸主負担にするのか曖昧なものもあるなと感じた人もいるでしょう。

設備の修理・交換などどちらが負担するべきか判断が難しい場合は、貸主と借主で協議して決定します。

協議がまとまらない場合は、再び原状回復ガイドラインを参考にしたり、専門家(弁護士や不動産鑑定士など)に相談したりするのも有効な手段です。

契約書に原状回復に関する条項がある場合は、その内容も考慮する必要があります。

トラブルを避けるためには契約前に貸主と借主間で、原状回復の範囲や費用負担について、しっかりと話し合っておくことが重要です。

認識の食い違いを防ぐためにも、書面に残しておくことも有効でしょう。

テナントの原状回復ガイドラインを利用してトラブルを回避する

テナント退去時に原状回復ガイドラインをある程度認識しておかないと、貸主とのトラブルにつながりません。

ここではテナントに入居するタイミングから、テナントを退去する日のために原状回復ガイドラインを利用してできる対策を考えていきましょう。

契約前に確認すべきこと

まずは契約書に原状回復に関する条項がある場合は、その内容をよく確認しましょう。

特に、費用負担や工事範囲について明確に定められているかを確認することが重要です。

不明な点があれば、必ず契約前に貸主に確認しましょう。

原状回復ガイドラインの提示

貸主は、借主に対してガイドラインの内容を事前に提示する義務があります。

もし貸主からガイドラインの提示がない場合は、積極的に請求しましょう。

入居時の状態を記録しておく

入居時に、部屋の状態を写真や動画で記録しておくことが大切です。特に、傷や汚れなどがある場合は、証拠として残しておきましょう。

日付を入れた写真や動画を撮影し、貸主にも確認してもらうとより安心です。

退去時にもしトラブルが発生したら?

万が一、原状回復をめぐってトラブルが発生した場合は冷静に話し合いましょう。

ガイドラインの内容を参考にしたり、専門家に相談したりするのも有効です。

トラブルがこじれた場合は一人で抱え込まず、専門家である弁護士や不動産鑑定士に相談していきましょう。

テナントの原状回復ガイドラインを分かりやすく解説まとめ

今回は、テナント原状回復ガイドラインの基礎知識から、トラブルを避けるための注意点や詳細まで分かりやすく解説していきました。

テナント原状回復ガイドラインは、借主と貸主との間のトラブルを防ぐために有効なガイドラインとなっています。

テナント退去時は当然ですが、できればテナントの契約の段階から原状回復ガイドラインを意識した対策をとっていくのがおすすめです。

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