
新規事業の立ち上げや店舗展開において、避けては通れない「テナント契約」。
テナント契約の中でも、「礼金」は高額になりやすく、その相場や支払い義務の有無について、疑問を抱く方も多いのではないでしょうか?
「テナントの礼金はいくらくらいが相場なの?」「値下げ交渉はできるの?」
このような疑問を持つ方も多いのですが実際には、はっきりとした答えが出ずにモヤモヤするという人もいますよね。
そこで今回は、テナントの礼金の相場についてや礼金仕組み、そして礼金を安くする交渉術までを分かりやすく徹底解説していきます。
テナントの礼金の相場を分かりやすく解説
テナントの礼金とは?
テナントの礼金とは、賃貸借契約を締結する際に貸主に対して支払う金銭のことです。
礼金は、一般的に賃貸住宅における「お礼」「謝礼」としての意味合いが強いのに対し、テナントの場合は「営業権の対価」としての側面が強い点が特徴です。
つまり、その場所で事業を行う権利を得るための対価として支払うお金と言えるでしょう。
テナントの礼金が発生する理由をまとめると、以下のようなものになります。
- 営業権の対価...良い立地条件や顧客基盤など、その場所で事業を行う権利に対する対価
- 空室リスクの補填...退去後の空室期間中の賃料収入の減少を補填するため
- 原状回復費用の前払い...退去時の原状回復費用をあらかじめ徴収するため
テナントの礼金の相場
テナントの礼金は、一般的に賃料の1ヶ月~数ヶ月分が相場とされています。
しかし、地域や物件の規模、築年数、立地条件などによって大きく変動するようです。
ここでは2024年現在の都市部のテナントの礼金の相場について見ていきましょう。
テナントの礼金の地域別の相場
東京都心部のテナント
競争が激しいため礼金も高額になりやすい傾向があり、賃料の3ヶ月~6ヶ月分が相場となっています。
東京都下のテナント
都内の競争圏から若干外れることもあり都心部に比べて比較的リーズナブルで、礼金は賃料の2ヶ月~4ヶ月分が相場です。
大阪市内のテナント
東京に比べて礼金が低い傾向があり、だいたい賃料の2ヶ月~3ヶ月分が礼金の相場になっています。
その他地方都市のテナント
地域や物件によって差が大きいのですが、礼金は大体賃料の1ヶ月〜2ヶ月くらいが相場です。
テナントの種類別の相場
地域性以外にも、テナントの種類によっても礼金の相場は変動します。
路面店のテナント
視認性が高く、集客力も高いため高額になりやすいので東京都心部などでは家賃の6ヶ月~12ヶ月分くらい。
ビルテナント
階数や広さによって異なるがだいたい東京都心部では、賃料の3ヶ月~6ヶ月分が相場。
ショッピングセンター内
運営会社や契約内容によって異なるが、だいたい賃料の1ヶ月~3ヶ月分が相場。
テナントの築年数別の相場
テナントの築年数によっても礼金の相場は変化します。
築年数が新しいほど礼金も高額になりがちで、築年数が古いと礼金も安価になる傾向があるでしょう。
新築テナント
新築物件は人気が高く高額になりやすいため、東京都心部でだいたい賃料の6ヶ月~12ヶ月分が相場になります。
築浅(5年以内)
比較的新しく設備も充実しているため高めではありますが、新築よりはやすくなっておりだいたい賃料の3ヶ月~6ヶ月くらいが相場です。
築古(10年以上)
築年数が10年以上となると比較的礼金も安くなっており、老朽化が進んでいる場合には交渉次第で減額できる可能性もあります。
礼金の相場は賃料の1ヶ月~3ヶ月分くらいが目安です。
テナントの礼金を相場よりも安く交渉するポイント
テナントの礼金の相場は、場所やテナントの種類、テナント自体の築年数などによってもかなり違いが生じます。
しかし、テナントの礼金は条件が良いところの方が高額になりやすいという傾向は確実にあるでしょう。
このように高額になりがちなテナントの礼金ですが、交渉次第で減額できる可能性もゼロではありません。
効果的に交渉を進めるためのポイントを解説します。
テナントの礼金を安くするためには相場を事前に把握しておく
交渉を有利に進めるためには、事前に周辺の物件の相場や賃料の相場をしっかりと把握しておくことが重要です。
不動産ポータルサイトや不動産会社に問い合わせるなどして、情報収集を行いましょう。
テナントの礼金を安くするためには物件のメリット・デメリットを分析する
交渉の際には、物件のメリットだけでなく、デメリットも具体的に伝えることが有効です。
例えば、「駅から少し遠い」「築年数が古い」といったデメリットと感じた部分についてはしっかり伝えることで、減額交渉に繋げやすくなります。
テナントの礼金を安くするためには誠意をもって交渉する
値下げ交渉をする際はあくまでも「お願い」というスタンスで、誠意をもって交渉することが大切です。
高圧的な態度や無理な要求は、交渉決裂に繋がりかねませんので注意しましょう。
テナントの礼金を安くするために代替案を提示する
単に「礼金を減額してほしい」と伝えるだけでなく、「敷金を増額する代わりに礼金を減額してほしい」といった具体的な代替案を提示することで、交渉がスムーズに進む場合があります。
または「契約期間を長くするので、礼金を減額してほしい」など、winwinな提案を心がけましょう。
テナントの礼金を安くするために契約時期をずらす
繁忙期を避けて契約するのも有効な手段です。
一般的に1月~3月は引っ越しシーズンでテナントの需要も高まるため、礼金も高騰する傾向にあります。
可能であればこの時期を避けて契約することで、減額できる可能性が高まります。
テナントは礼金以外にも費用がかかるのでしっかりチェックする
ここまでテナントの礼金について詳しく解説してきましたが、テナントを借りる際には家賃と礼金以外にも以下のようなさまざまな費用が発生します。
- 敷金...賃料の滞納や原状回復費用などに充てられるお金で礼金とは別で家賃の数ヶ月分発生することが多い
- 仲介手数料...不動産会社に支払う手数料。間に仲介業者が入っていればいるほどこの手数料が高額になりやすい。逆に仲介手数料が不要なテナントもある。基本的には家賃の1ヶ月分が多い
- 保証金...敷金と同様に、賃料の滞納や原状回復費用などに充てられるお金だが、原則敷金のように返還されることがない。基本的には家賃の1ヶ月分が多い
- 更新料...契約期間満了時に、契約を更新する場合に支払うお金。ただし香辛料が必要ないテナントなどもある。基本的には家賃の1ヶ月分が多い
テナントの礼金の相場を分かりやすく解説まとめ
今回は、テナントの礼金の相場についてや礼金仕組み、そして礼金を安くする交渉術までを分かりやすく徹底解説してきました。
テナントの礼金とは、「営業権の対価」として支払うお金だと考えてください。
礼金については借りるテナントの立地や築年数、種類などによっても相場がかなり変わります。
交渉術を身につけて、適正価格でテナントを借りられるようにしていきましょう。