
「テナントを借りるのに、敷金っていくらぐらい必要なの?」
事業を始めるにあたって、物件取得にかかる費用は誰もが気になるポイントです。
中でも「敷金」は高額になりやすく、事前に相場観を掴んでおくことが重要となります。
しかし、テナントの敷金相場は、物件の立地や種類、築年数など様々な要素によって大きく変動するため、一概にいくらと断言することが難しいのが現実です。
そこで今回は、テナントの敷金相場について分かりやすく解説していきます。
テナントの敷金の相場を分かりやすく解説
テナントの敷金とは?
テナントの敷金とは、賃貸契約を結ぶ際に賃借人(テナントを借りる側)が賃貸人(テナントを貸す側)に預けるお金のことです。
一般的に「家賃の○ヶ月分」と設定されており、万が一賃借人が家賃を滞納したり物件を破損したりした場合の備えとなります。
敷金はあくまで「預け金」であるため、契約期間が終了し退去時に精算が行われます。
この際に未払い家賃や原状回復費用などが差し引かれ、残金があれば賃借人に返還されます。
テナントの敷金と保証金の3つの違い
テナントの敷金と似た言葉に「保証金」「礼金」があります。
混同しやすいので、ここで違いを押さえておきましょう。
- 敷金...賃貸借契約終了時の精算後、残金は返還される
- 保証金...契約終了時に返還されるが、敷金よりも高額に設定されることが多い
- 礼金...契約開始時に支払うもので、返還されない
テナントの敷金相場を左右する要素
テナントの敷金相場は、一概に「このくらい」と断言できるものではありません。
なぜなら、敷金は物件ごとに異なる様々な要素を考慮して決定されるからです。
ここでは、敷金相場に影響を与える主な要素を4つご紹介します。
テナントの敷金相場を左右する要素 物件の立地条件
当然のことながら、駅近や人通りの多い一等地など、立地の良い物件ほど敷金は高額になります。
逆に駅から離れていたり、人通りの少ない場所にある物件は敷金が安く設定されている傾向があります。
具体的には、以下のような要素が挙げられます。
- 最寄り駅からの距離
- 駅からのアクセス(徒歩・バスなど)
- 人通り(通行量)
- 周辺環境(商業施設の有無など)
- 競合店の有無
テナントの敷金相場を左右する要素 物件の種類・規模
物件の種類や規模によっても敷金相場は変動します。
例えば、飲食店など特殊な設備が必要な物件は居抜き物件でない限り、内装工事費用がかさむため、敷金が高めに設定される傾向があります。
また広さによっても敷金は変わるため、小規模な店舗よりも大規模な店舗の方が高額になる傾向があります。
- 店舗の種類(飲食店・物販店・事務所など)
- 物件の広さ(坪数)
- 建物構造(鉄骨造・木造など)
- 築年数
- 階数(路面店・地下・2階以上など)
テナントの敷金相場を左右する要素 賃貸借契約の内容
賃貸借契約の内容によっても、敷金の金額は変わってきます。
例えば、契約期間が長いほど賃貸人にとっては安心材料となるため、敷金が安く設定されるケースがあります。
また更新料や更新時の敷金などについても、事前に確認しておくようにしましょう。
- 契約期間
- 更新料の有無
- 更新時の敷金
- 原状回復の範囲
テナントの敷金相場を左右する要素 貸主の意向
最終的には、貸主の意向によって敷金の金額が決定されます。
人気のエリアや希少性の高い物件などは貸主側が優位な立場となるため、敷金が高めに設定されることも少なくありません。
逆に空室が目立つ物件などは、敷金を安くしてでもテナントを誘致したいという思惑から、敷金が低めに設定されているケースもあります。
テナントの敷金の相場はどれくらいなのか?
テナントの相場の資金は、立地などによってもかなり変わってくるので一概にいくらとはいえませんし、時代によっても変動します。
たとえば現代の東京都の人気テナントエリアの敷金相場でいえば、渋谷・新宿あたりは家賃10ヶ月程度の敷金が相場となっているようです。
また東京都でも一等地と呼ばれる銀座・青山などの場合の敷金相場は12ヶ月から20ヶ月くらいが相場ともいわれており、距離的にそう遠くなくても敷金の相場はかなりかわってきます。
テナントの敷金の相場は、その地域でテナント募集しているところなどを複数ピックアップしてチェックしてみるのがよいでしょう。
テナントの敷金は安くできる可能性も!交渉術を紹介
テナントの敷金は事業資金の中でも大きな割合を占めるため、少しでも抑えたいと思うのは当然のことです。
しかし闇雲に「テナントの敷金を下げてください!」と交渉しても、なかなか聞き入れてもらえません。
そこで、ここでは、敷金を抑えるための効果的な交渉術を3つご紹介します。
テナントの敷金を下げる交渉術 資金計画を明確に伝える
まず貸主に対して「なぜ敷金を下げたいのか?」その理由を明確に伝えることが重要です。
例えば、「開業資金が不足しているため」「その分を内装工事費用に充てたい」など、具体的な理由を伝えることで、貸主の理解を得やすくなります。
テナントの敷金を下げる交渉術 長期契約を検討する
長期契約を結ぶことで、貸主にとっては賃料収入が安定するというメリットがあります。
そのため、長期契約を条件に、敷金の減額交渉をするという方法も有効です。
テナントの敷金を下げる交渉術 他の物件と比較する
他の物件の敷金相場を事前に調べておき、比較対象として提示することで交渉材料になります。
ただし、安易に「他の物件はもっと安い」と主張するのではなく、「こちらの物件は魅力的だが、予算の都合上、敷金がもう少し安ければ…」といった言い方を心がけましょう。
テナントの敷金に関するよくある質問
最後にテナントの敷金に関するよくある質問についてまとめてみました。
Q:テナントの敷金は必ず支払わなければならないのか?
A:法律で義務付けられているわけではありませんが、賃貸借契約において敷金の支払いが一般的となっています。
ただし敷金の金額や支払い方法については、貸主と交渉することができます。
Q:テナントの敷金は現金で支払う必要があるのか?
現金で支払うのが一般的ですが、最近では銀行振込やクレジットカード払いに対応している物件も増えています。
Q:敷金はどのように返還されるのか?
契約期間満了後の退去時に精算が行われ、残金があれば賃借人に返還されます。
ただし、未払い家賃や原状回復費用などが差し引かれます。
Q:原状回復費用とは?
借主の責任によって生じた物件の損傷を、元の状態に戻すためにかかる費用です。
ただし通常の使用による損耗は、借主の負担になりません。
テナントの敷金の相場を分かりやすく解説まとめ
今回は、テナントの敷金相場について分かりやすく解説していきました。
テナントの敷金相場は、狙うテナントの場所や立地などによってもかなり変わってきますので、一概にはいえないというのが現状です。
また敷金が高いテナントでも、交渉次第で敷金を下げてもらえる可能性は十分にあるでしょう。
まずは敷金というものがどういうものなのかについて学んでいきましょう。